こんにちは、ライフデザインパートナーHMです。

家計コンサルタントとして12年間、800世帯以上の固定費削減をサポートしてきました。その中でも最も効果が大きいのが車関連費用の見直しです。私自身も52歳で車を手放し、年間85万円の支出削減に成功した経験があります。

これまでの相談実績では、50代で車の利用方法を見直すことで平均して年間60万円の節約を実現されるケースが多く、その資金を老後資金に回すことで将来への不安を大幅に軽減された方々を数多く見てきました。実際のデータを基に、50代の車との賢い付き合い方をご提案します。

50代の車事情の変化

50代になると、車の使い方が大きく変わってきます。

まず、通勤で車を使う頻度が減ること。職場が都市部にある場合、電車の方が便利で速いことが多いです。また、通勤ラッシュの運転がしんどくなってくるという年齢的な変化もあります。

次に、子どもの送迎が不要になること。子どもが独立すると、部活動の送迎や塾の迎えなど、車が必須だった用事がなくなります。

さらに、夫婦二人の生活では、大きな車が不要になります。ファミリーカーから軽自動車やコンパクトカーに変更を検討する方も多いでしょう。

私の場合も、子どもの独立を機に、車の必要性を根本的に見直すことにしました。

車の維持費を正確に把握する

まず、車にかかっている費用を正確に計算してみました。

車両本体のローン返済が月3万円、駐車場代が月1万5千円、ガソリン代が月8千円、保険料が年間6万円、車検代が2年で20万円、税金が年間4万円。

細かく計算すると、年間で約80万円の支出でした。これに加えて、タイヤ交換やオイル交換、小さな修理代なども含めると、年間85万円を超えていました。

この金額を月割りすると、約7万円。家賃に匹敵する大きな固定費です。

一方で、実際の使用頻度は週2~3回、月12回程度。1回あたりの使用コストは約7000円という計算になりました。

カーシェアリングという選択肢

車の使用頻度が低いことがわかったので、カーシェアリングの利用を検討しました。

近所にタイムズカーシェアのステーションがあり、徒歩5分でアクセス可能。月会費1000円で、15分200円から利用できます。

試しに1ヶ月間、自分の車を使わずにカーシェアだけで過ごしてみました。買い物や病院への通院など、これまで自分の車を使っていた用事をすべてカーシェアで対応しました。

結果、月の利用料金は約1万5千円。自分の車の維持費7万円と比べると、大幅な節約になることがわかりました。

車を手放す決断

カーシェアの実験が成功したため、思い切って車を手放すことにしました。

10年落ちの車でしたが、買取業者に査定してもらうと30万円で売却できました。ローンの残債が20万円だったので、10万円のプラスです。

駐車場の解約手続きも行い、月1万5千円の固定費が削減されました。

車を手放した初月は少し不安もありましたが、実際に生活してみると特に困ることはありませんでした。むしろ、駐車場を探すストレスがなくなり、飲酒時の運転代行の心配もなくなって、気持ちが楽になりました。

カーシェア以外の選択肢も活用

カーシェアだけでなく、他の交通手段も使い分けるようになりました。

近所の買い物は自転車や徒歩。健康のためにもなるので、意識的に歩く機会を増やしています。

重い荷物がある場合は、ネット通販の配送サービスを利用。送料を考えても、車の維持費と比べれば安いものです。

遠出の際は、レンタカーも選択肢の一つです。年に数回の旅行であれば、レンタカーの方が経済的です。新しい車に乗れるという楽しみもあります。

また、電車やバスなどの公共交通機関も積極的に利用するようになりました。読書や音楽を楽しめるので、移動時間を有効活用できます。

車を手放せない場合の節約術

すべての50代が車を手放せるわけではありません。郊外や地方に住んでいる場合、車は生活の必需品です。

そうした場合でも、車関連の支出を見直すことはできます。

まず、保険の見直し。ダイレクト型の自動車保険に変更することで、年間2~3万円の節約が可能です。また、運転者の年齢条件を見直し、不要な特約を外すことも効果的です。

次に、車の買い替えサイクルの見直し。新車を3~5年で買い替えるのではなく、7~10年乗り続けることで、年間の減価償却費を大幅に削減できます。

燃費の良い車への乗り換えも検討してみてください。ハイブリッド車や軽自動車に変更することで、ガソリン代と税金を削減できます。

私の知人は、普通車から軽自動車に乗り換えることで、年間20万円の節約に成功しました。

車を手放した後の家計改善効果

車を手放してから1年経ちましたが、家計への効果は想像以上でした。

まず、年間85万円の固定費削減。これを投資に回すことで、資産形成が加速しました。月7万円の積立投資を続けることで、10年後には1000万円を超える資産を築ける計算です。

また、車関連の突発的な出費もなくなりました。故障による修理代、事故による保険料アップ、駐車違反の罰金など、予期しない出費のストレスが解消されました。

さらに、移動手段が多様化したことで、行動範囲が広がりました。電車で気軽に都心部に出かけるようになり、新しい発見も増えています。

50代だからこそできる車との付き合い方

50代は、車との付き合い方を見直す絶好のタイミングです。

子育てが終わり、車の必要性が変化している。収入は安定している一方で、老後資金の準備も必要になっている。健康面でも、運転に対する不安が出始める年代です。

「車は所有するもの」という固定観念から「車は利用するもの」という発想への転換。これが50代の家計改善の鍵になる可能性があります。

もちろん、車が必要な生活環境の方もいらっしゃるでしょう。でも、本当に今の車が必要なのか、もっと効率的な利用方法はないのか、一度立ち止まって考えてみることをお勧めします。

私の場合、車を手放したことで年間85万円の節約に成功し、その資金を老後資金の形成に回すことができました。車がなくても、工夫次第で快適な生活を送ることは十分可能です。

50代の車事情、一度見直してみませんか?

※本記事に記載されている個人の体験談、金額、具体的な対策等は説明目的のフィクション含みます。車関連費用の見直しに関する判断は専門家にご相談ください。