こんにちは、ライフデザインパートナーHMです。

子どもが独立し、階段が少し急に感じられてきた頃。住まいをどうするかは、家族の物語の一場面です。残すか、変えるか。どちらも正解だからこそ、費用と暮らしの軸を先に揃えておきます。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、見守りや生活支援が前提にありつつ、自分の時間がしっかり残るのが魅力です。初期費用は抑えめで、家賃や共益費、サービス費を毎月支払う形。介護度が上がってきたら、外部サービスを足していくイメージです。有料老人ホームは、介護の手厚さが先に立ちます。入居一時金の有無や、月額費用の中身を落ち着いて見比べると、自分たちの“ちょうどいい”が見えてきます。

体感がいちばん

パンフレットの前に、短期体験や見学を。匂い、音、スタッフの声。体が覚えた感覚は、数字よりも後悔を減らしてくれます。

残ると決めるなら、段差や手すり、寝室の位置。変えると決めるなら、立地と家族との距離、病院までの道。いまの暮らしと、少し先の自分。二つの地図を重ねるだけで、線は静かに引けます。

検討のときに“忘れがち”なのは、退去や住み替えの出口です。サ高住から介護型ホームへ移るときの費用と手続き、医療対応の範囲、看取りの可否。いざという時の“次の一歩”がどこにあるかを先に確かめておくと、選択の安心感は大きく変わります。いまの家に残る場合は、将来の売却や賃貸の可能性を軽く不動産会社に当たり、価格帯と期間の感覚だけ持っておくと、状況の変化に強くなります。

家族との合意形成も、立派な“費用対効果”です。兄弟姉妹や子ども世帯が“手伝えること/難しいこと”を言葉にし、役割と頻度を先に決める。お金の不安が強い時期は、“1年単位”で見直す前提で仮決めする。住まいの話は、暮らしの話。完璧な正解より、続けられる合意が大切です。

※本記事は一般的な考え方の紹介です。施設の費用・サービス内容・入居要件は事業者により異なります。最終判断は各事業者の最新情報で確かめる前提で読んでほしいです。