こんにちは、ライフデザインパートナーHMです。

旅行や留学、海外のサブスク。生活のどこかに外貨が混じると、円安・円高のニュースが気になり始めます。ここで大事なのは、当てることではなく、合わせること。読まない、備える、で十分です。

まずは、外貨建ての出費と資産を見える化します。年にいくら外貨で払うのか、いつごろ払うのか。紙に置くだけで“合わせるべき量”が見えてきます。その金額分だけ、外貨預金や為替ヘッジ付きの商品、外貨MMFなどで“色を合わせておく”。相場がどちらへ動いても、必要な分は静かに守られます。

投資でも、為替の影響を薄める選択はあります。海外資産は、ヘッジあり・なしを組み合わせ、生活の通貨に寄せる。長い目では為替の波が収れんしていくという見方もありますが、日々の気持ちを守るのは“今の暮らしへの合わせ方”です。

生活目線のヘッジ

・“必要な外貨の分だけ”合わせる。過剰に持たない。
・“時期を分けて”合わせる。一度に動かさない。
・“用途別に”合わせる。旅行用・学費用・投資用を混ぜない。

為替は、暮らしの背景に流れる音楽のようなもの。音量を自分で調整できれば、曲はそのままでも、心地よさは変えられます。

なお、“外貨で払う”のは必ずしも“外貨で持つ”と同義ではありません。クレジットの外貨決済は、ブランドやカード会社の換算レートと手数料の差が効きます。数%の差でも、年間の外貨出費が大きければ無視できません。旅行は“現地ATM+デビット”の方が有利な国もあれば、クレジット一択が安全な国も。固定費(海外サブスク・学費)は“為替の上限”を決め、一定額をヘッジしつつ、残りは“分散購入”で平準化すると、心理的な安心感が違います。

企業の海外資産への投資(投信・ETF)では、ヘッジコストが長期のリターンを左右します。金利差の大きい局面はヘッジコストが重くなり、長期でヘッジありのリターンがヘッジなしに劣る場面も。生活費の外貨支払いを守る“目的ヘッジ”と、投資リターン最大化の“戦略ヘッジ”を分けて考える。暮らしと投資の“通貨の線引き”だけで、判断は驚くほどシンプルになります。

※本記事は一般的な考え方の紹介です。為替ヘッジのコストや外貨商品のリスクは商品ごとに異なります。最終判断は商品性の説明書と公的情報で確かめる前提で読んでほしいです。