はじめに

「朝、目覚めたときにまだ眠い…」「夜中にパチリと目が覚めてしまう」──そんな経験、あなたもありませんか?
実はこれ、ストレスや忙しさだけのせいではなく、50代ならではの“眠りの構造変化”が大きな要因なんです。若いころはスッと深い眠りに入れていたのに、いつのまにか浅い眠りばかりになってしまった──そんな違和感を感じているなら、ぜひ最後までお付き合いくださいね。

なぜ普通の対策だけでは足りないの?

よく「もっと早く寝よう」「寝具を見直そう」といわれますが、それだけでは深い眠りは増えません。
実は、人はノンレム睡眠(ステージ1~3)とレム睡眠を繰り返しますが、50代になると“ステージ3”(いわゆる深い睡眠)が大きく減少してしまうんです。
若いころは眠りの約20%を占めていた深い睡眠が、50代では5%以下になってしまうこともあるとか…。

用語解説:「深い睡眠(ステージ3)」とは

脳と身体をいちばんしっかり休ませる時間。成長ホルモンが分泌され、疲労回復や記憶の定着にも欠かせません。

この変化に気づかずに「もっと寝よう」とがんばっても、結果はなかなか変わらないんですよね。

まずは“自分の眠り”を知ろう

「うちの家族はよく眠っているらしいのに…」と比べてもあまり意味がありません。
まずはウェアラブルやスマホアプリで、自分の睡眠ステージをチェックしてみましょう。
どの時間帯に浅くなっているのか、グラフで確認できると対策が立てやすくなりますよ〜。

深い眠りを呼び戻す3つのポイント

1. メラトニン分泌を助ける環境づくり

50代では夜間のメラトニン(眠りを促すホルモン)が減少しがちです。
寝る1時間前にはスマホやパソコンを置いて、間接照明に切り替えてみましょう。
ブルーライトをカットしたメガネをかけるのもオススメです。

2. 体内時計をリセットする朝の習慣

朝、カーテンを開けて太陽の光を浴びるだけで、体内時計がリセットされやすくなります。
「やることリスト」の前に、まずは窓辺で深呼吸を。コーヒーを飲む前でもOK。
これだけで夜の寝つきがグッと良くなることもあるんですよ。

3. 小さなストレッチ&呼吸で眠りスイッチ

寝る直前のベッドの上で、ゆっくりと全身を伸ばすストレッチを3分ほど。
そのあと「4秒吸って、8秒吐く」深呼吸を5回ほど繰り返すと、脳が「そろそろ休む時間」と判断してくれます。

今日からできる1日の流れイメージ

時間 アクション ねらい
21:00 間接照明に切り替え、電子機器をオフ メラトニン分泌を促進
21:15 ベッド上で軽いストレッチ+深呼吸 眠りのスイッチを入れる
22:00 就寝 体内時計を一定に
6:00 朝日を浴びながら深呼吸 体内時計リセット+覚醒度アップ

まとめ

「眠りの質」は年齢とともに変わるもの。
ただ寝るだけでは足りないからこそ、自分の眠りを観察し、環境や習慣を少しずつ整えていきましょう。
最初の一歩は“知ること”から。今日の夜、まずは自分の眠りをチェックしてみませんか?

注意してください

睡眠不足が慢性化すると、集中力の低下だけでなく、生活習慣病リスクも高まります。
小さな工夫を積み重ねて、ぐっすり眠れる夜を取り戻しましょう〜