ガスがたまる日、ありますよね

「お腹が張って痛いのに、出る感じがない」
「音はしないけど、内側でゴロゴロしてる気がする」
「座りっぱなしで、お腹がますます重だるい…」

こういう日、動く気力もないけど、このままじゃつらい。
そんな時にこそ使えるのが、**“ドラムロール呼吸”**です。

ドラムロール呼吸って何?

実はこれ、腹式呼吸の応用バージョン
名前の由来は、ドラムの「タカタカタカ…」という連打音。

お腹の奥で振動を起こすように、
小刻みに息を吐く呼吸法で、腸に“内側から刺激”を与えていきます。

どうして「振動」が効くのか?

腸の中でガスが溜まって抜けにくい時、
重要なのは動かすことよりも“揺らす”こと。

  • ガスは軽いため、腸の振動や位置変化で移動しやすくなる
  • 深部筋が小刻みに刺激され、腹圧が自然に整う
  • ゆっくりとした呼吸が、副交感神経を高めて腸の動きを促す

つまり、「動かなくても中は動く」状態をつくるのが、この裏技の狙いです。

実践:座ってできる“ドラムロール呼吸”

◾️準備

  • 椅子に浅く座り、背もたれには寄りかからない
  • 足は床にぴったりつけて肩幅に開く
  • 手は軽くお腹に添える
ワンポイント

お腹の動きを手で感じることで、意識がより深まります。

◾️ステップ① 深く息を吸う

  • 鼻から4秒かけてゆっくり吸う
  • お腹をふくらませるように意識する

◾️ステップ② 小刻みに息を吐く(ドラムロール)

  • 口をすぼめて、「トトトトト…」と舌を弾くように息を細かく吐く
  • 腹筋を軽く使って、下腹がプルプル震える感じを目指す
  • 約5〜10秒間、小刻みに続ける
  • 苦しくなったら止め、普通に呼吸

◾️ステップ③ 繰り返す

  • これを5セットほど繰り返す
  • 無音でもOK。舌を動かさず、「腹だけ連打」でも効果あり
息を出すのがきつい人へ

最初は「ふっ、ふっ、ふっ…」と鼻息で短く吐くだけでも十分。

こんなときにおすすめ

  • 食後、張ってきたけど動きたくないとき
  • 電車や職場でお腹が重いのを何とかしたいとき
  • 寝る前に“空気を抜いておきたい”とき

続けるとどう変わる?

  • お腹がやわらかくなり、自然にガスが抜けやすくなる
  • 「出そうで出ない便」がするっと出る感覚がつかめる
  • 姿勢が崩れにくくなり、呼吸そのものが深くなる

「座ったままでもケアできる」という安心感が、
腸の緊張を解くメンタルのサポートにもなります。

Q&A

Q. 音を出すのが恥ずかしい…

A. 大丈夫です。舌を使わず、口を閉じたままでもできます。
息を「短く、連続で」吐くことだけ意識してください。

Q. 腹筋が弱いから振動しない…

A. 最初はそうでも、回数を重ねると少しずつ感じるようになります。
「お腹を意識する」だけでも十分です。

補足

軽く笑うときの「クククッ」という感覚に近いです。

Q. 1回でガスが抜けるわけではないのでは?

A. もちろん、即効性は個人差があります。
でも、腸が動く感覚が出てくると変化が近いサインです。

Q. トイレ前にやると出やすくなる?

A. はい、「あとちょっと出そう」な時にとても有効です。
腹部の緊張が抜けて、出口が整いやすくなります。

まとめ:腸に“音のない振動”を届ける新習慣

見た目は地味。だけど、腸にとっては確かな刺激。
動けないときでも、呼吸ひとつで腸は応えてくれる

日常のすき間にそっと仕込める、「音のしない腹部エクササイズ」。
今日の1セットが、明日の“お通じの突破口”になるかもしれません。