腹圧を+30%引き上げる“ドラム缶腹筋”で便秘が動く夜

「出ない夜」にサヨナラ。お腹がふわっと動き出す、やさしい腹筋法
「最近、お腹が重たい」「毎日スッキリしない」
そんな悩み、感じていませんか?
特に50代になると、若い頃とは違って「食べたら自然に…」というわけにもいかず、気がつけば2~3日出ていないなんてことも。それなのに、お腹は張るし、気分も沈みがち。出ないだけなのに、なんだか1日がスッキリ始まらない。そんな声をよく聞きます。
そこで今回ご紹介したいのが、「腹圧(ふくあつ)」 に注目した便秘ケア。
力まなくても、自然に“出せるお腹”をつくる、ちょっと新しい考え方です。
腹圧とは、お腹の中の圧力のこと。風船をふくらませるように、内側からグッと支えてくれる力です。実は、排便だけでなく、咳や声を出すときにも使われている、大切な体のはたらきなんです。
腹筋運動しても効かない理由
「腹筋を鍛えたらいいって聞いたけど、あんまり変わらなくて…」
そんな経験、ありませんか?
実は、よくある“お腹を起こす運動”は、表面の筋肉(腹直筋)がメイン。
でも、便秘と深く関わっているのは、もっと内側の筋肉たちなんです。
特に、お腹の奥で支えてくれる「腹横筋」や「骨盤底筋」、
それから「横隔膜(おうかくまく)」との連動が大切になってきます。
この3つがうまく働くと、お腹がふわっと広がって、スッとしぼむ ように、自然な腹圧が生まれていきます。
ギュッと力んでばかりいると、逆にお腹がかたくなってしまい、スムーズな動きの妨げになることも。大事なのは、「ちゃんとふくらませて」「やさしくしぼませる」リズムです。
「ドラム缶腹筋」でお腹が動き出す
そんな深い筋肉たちにやさしく働きかけてくれるのが、「ドラム缶腹筋」。
ちょっと変わった名前ですが、「お腹をドラム缶のように丸く包むように動かす」イメージで行う運動です。ポイントは、“お腹の前”だけじゃなく、横や背中、下腹部にも意識を向ける こと。
ゆったり呼吸しながら、体の内側を整えていくこの方法なら、ハードな筋トレが苦手な方でも続けやすく、気持ちよく行えます。
寝る前2分でできる!やさしい腹圧エクササイズ
1日の終わりに、ベッドの上でできるリラックス運動。
呼吸と一緒に、下腹からやさしく目覚めさせていきましょう。
- 仰向けに寝て、膝を立てる
- 手はおへその下あたりにそっと添える
- 鼻から息を吸って、お腹をふくらませる
- 吐きながら、お腹を内側にすぼめるようにゆっくり動かす
- これを10回ほど、ゆったり繰り返す
力まなくて大丈夫。ふんわり膨らんで、やさしくしぼんでいく感覚を味わってください。
夕方から夜にかけては、副交感神経が働きやすくなり、腸の動きも活発になる時間帯。寝る前のこの運動が、便意を促すスイッチになることもあるんです。
50代からの体に、ぴったりな理由
年齢とともに、筋力が落ちるのは避けられません。でも、必要なのは“力”よりも“使い方”。特に50代は、無理なく体を整える「気づきのケア」がとても大切になってきます。
ドラム缶腹筋は、筋肉をがんばって鍛えるというよりも、**「眠っていた力をやさしく呼び覚ます」**ようなエクササイズ。だから、体がかたくても、運動が苦手でも大丈夫。
「最近ちょっと出にくいな」
「薬に頼りすぎるのも不安だな」
そんなときこそ、この2分習慣を試してみてください。
お腹に、やさしく“風”を通すように
便秘って、つらいですよね。体も重く感じるし、心までどんよりしてしまう。
でも、ちょっとした動きや呼吸の工夫で、お腹の中に“風が通る”ような感覚 を取り戻せることもあるんです。
力まなくても、出したくなる体。
そんなふうに変わっていく自分を、少し楽しみながら続けてみてくださいね。
Q&A
Q. 「ドラム缶腹筋」って、本当に効くんですか?
A. はい、力んで出すのではなく、「自然に出したくなるお腹」を整えることが目的です。
腹圧をやさしく高めることで、腸の動きや便意のサインが感じやすくなったという声もあります。
激しい筋トレではなく、“使われていなかった力を目覚めさせる”ようなエクササイズです。
すぐ効かなくても、体が少しずつ変わっていく感覚を大切にしてみてください。
Q. お腹をふくらませる感覚がよくわかりません
A. 最初は難しく感じるかもしれませんが、「おへその下に風船が入っている」ようなイメージで、お腹を前後左右にやさしく広げるように意識してみてください。
手をお腹に添えて、その動きを“触って確かめる”のもおすすめです。
感覚がつかめなくても、繰り返すうちに自然にできるようになります。
Q. 腹筋が弱くても大丈夫ですか?
A. まったく問題ありません。これは“腹筋を鍛える”というより、“腹圧を感じる練習”です。
体力に自信がない方ほど、無理なくできるやり方としておすすめです。
呼吸さえできれば、筋力は関係ありません。
「ふわっと動かす感覚」だけを楽しんでください。
Q. 寝る前にやると眠れなくなりませんか?
A. むしろ、ゆったりした呼吸と体の動きが副交感神経を高め、心身のリラックスにつながります。
寝る前のルーティンにぴったりのエクササイズです。
「眠る前にお腹をゆるめる」感覚で。
寝つきがよくなった、という方も少なくありません。
Q. 効果が出るまでどれくらいかかりますか?
A. 個人差はありますが、2〜3日で「出やすくなった」「朝のお通じが変わった」と感じる方もいます。
焦らず、夜の小さな習慣として続けていくことが大切です。
「便が出ること」だけでなく、「お腹が軽い」「張らない」などの変化にも目を向けてみてください。