出ない朝、「お腹が固まってる」感覚に覚えはありませんか?

「お腹は張ってるのに、全然出ない」
「ガスすら動かない感じ」
「触ると硬くて、力を入れると違和感がある」

そんなとき、実は**腹直筋(ふくちょくきん)**がうまく動いていないことがあります。
腹直筋は、おへその上下に伸びている、いわゆる“腹筋の真ん中ライン”。
この筋肉が働かないと、腸にうまく圧がかからず、便もガスも“出口に向かわない”のです。

そこでおすすめしたいのが、リバース腹筋という、脚を使って腹直筋を“下から刺激する”エクササイズです。

「引く」腹筋運動で、腸にやさしく圧をかける

通常の腹筋は、上体を起こして腹部を「縮める」運動ですが、
リバース腹筋は、脚を使って腹部を内側に引き込む動きです。

この“引く”動きによって:

  • 腹直筋の下部(おへその下〜骨盤の間)が刺激され
  • 下腹にある腸の「押し流す力」が目覚め
  • 便やガスが「動いていいよ」と促される

力まなくても、お腹の奥がじんわりと動き出す感覚が生まれます。

腸は「動かす」より「通す準備」が大事

便秘改善には“出そう”とするより、“出やすくする通り道づくり”の方が効く場面も多いんです。

実践:リバース腹筋で「押して、引く」腸ケア

初心者向け:シンプルリバース腹筋(5回)

  1. 仰向けに寝て、膝を立てる(足は腰幅)
  2. 両手はお腹に当てるか、体の横に置く
  3. 両膝をそろえてゆっくり胸に近づける(かかとは浮かせる)
  4. 腰が床につく程度でOK。息を吐きながら腹をへこませる
  5. 戻すときに、ゆっくり息を吸う
  6. これを5回繰り返す
ポイント

勢いではなく“腹筋で脚を支える”意識。
お腹がぽこぽこ動けば、腸への刺激はバッチリです。

余裕がある方向け:引き込み強化ステップ(3〜5回)

  1. 膝を90度に曲げたまま、脚全体を少し浮かせる
  2. 息を吐きながら、腰を軽く床から持ち上げるように動かす
  3. 「ぐっ」とお腹の内側で腹筋が引っ張られる感覚を味わう
  4. 息を吸いながら、ゆっくり脚を戻す

※1回でも効いた感じがあればOK。無理に回数はこなさないように。

腰に負担がある方はムリしない

腰が痛む、反ってしまう方は、初心者ステップのままで十分です。

まとめ:腹直筋を「使えるようにする」だけで腸は動き出す

便秘改善は、腹筋を“鍛える”必要はありません。
重要なのは、腹筋を日常的に“使える状態”にすること

脚を持ち上げ、お腹をへこませるこの動きは、
腸に向かって「そろそろ出してもいいよ」と伝えるサインになります。

ベッドの上でも、マットレスでもOK。
1日1分、気が向いたときだけでも、お腹は応えてくれるようになります。

Q&A

Q. 通常の腹筋より効くんですか?

A. 「便秘改善」の観点では、リバース腹筋の方が腸に直接働きかけやすいです。
上体を起こす腹筋より、腹直筋下部への刺激が強く、腸がある位置と近いためです。

ワンポイント

見た目の“筋トレ感”は薄いですが、腸に届くのはこちらの方が上です。

Q. 腰が浮いてしまって痛くなりそう…

A. 無理に脚を高く持ち上げないようにしましょう。
動かす範囲は狭くてもOK。お腹が動いていれば十分です。

ワンポイント

腰の下にタオルを軽く入れると負担が減らせます。

Q. 1日どれくらいやればいいですか?

A. 1回5回程度、合計1分以内でOKです。
「お腹が少し動いた気がする」くらいの感覚を大事にしてください。

ワンポイント

続けるほど、腸の動きやすい“型”が身体に定着します。

Q. 朝やるのと夜やるの、どっちがいいですか?

A. 朝の空腹時が一番効果を感じやすいですが、夜でも構いません。
寝る前に行うと翌朝の便通がスムーズになる方も多いです。

ワンポイント

「朝が苦手」なら、夜の“腸の準備運動”として使うのもおすすめです。

Q. 下腹が固くて動かない感じがします…

A. 最初は動きにくいこともありますが、ピストンのように小さな動きを繰り返すことで、徐々に“通り”が開けてきます。

ワンポイント

触ると冷たい・硬いと感じる場所こそ、動き出せば実感しやすくなります。