便秘は「座り方」から起きているかもしれません

「便意が来ない」
「お腹が重いのに出ない」
「夕方になると下腹がぽっこりしている」

そんなとき、腸そのものよりも注目すべきなのが、
あなたの“座り方”です。

座っているとき、
・背中が丸まっている
・骨盤が後ろに倒れている
・お腹に重みがかかっている

この“便秘姿勢”によって、腸の通り道が物理的に潰されている可能性があります。

骨盤が後ろに傾くと、腸の出口が塞がる

猫背や骨盤の後傾によって:

  • 横隔膜が下がらず呼吸が浅くなる
  • 腹圧がうまくかからなくなる
  • 骨盤内の角度が崩れ、便の通り道が曲がる

つまり、“出せない体勢”のままトイレに座っても、
腸はうまく動かず、便意も生まれにくいのです。

そこで効果的なのが、骨盤をハンモックのようにやさしく揺らす体操です。

骨盤ハンモック体操とは?

  • 椅子に浅く座った状態で
  • 骨盤を前後にゆっくり揺らす
  • 背中・肩・首には力を入れず、骨盤の「芯」だけを動かす

この動きにより:

  • 骨盤が正しい角度にリセットされ
  • 腹圧が自然にかかる状態に戻り
  • 腸が「動いてもいい」姿勢になる

まさに、“通るための準備”が整うのです。

実践:椅子でできる骨盤ハンモック体操(1分)

準備

  • 背もたれのある椅子でOK(寄りかからない)
  • 浅く腰掛けて、両足は床にフラットに置く
  • 両手は太ももか骨盤の横に軽く添える

動き(10〜20回/約1分)

  1. 息を吸いながら、骨盤を前に倒す(軽く反り腰)
  2. 息を吐きながら、骨盤を後ろに倒す(軽く猫背)
  3. 背中全体で動かすのではなく、骨盤を軸に“前後揺れ”
ポイント

上半身はなるべく動かさず、骨盤が“吊られて揺れている”ような感覚で。

どんな効果が期待できる?

  • 朝のトイレ前にやると便意が起きやすくなる
  • 長時間の座り姿勢後でも、腸の動きが戻りやすい
  • 骨盤が安定し、下腹の張りが軽くなる
  • 姿勢も整い、呼吸が深くなってリラックスできる

まとめ:「座る」ことが「整える時間」になる

便秘対策は、腸そのものを責めるのではなく、
“腸が動きやすい体”をつくってあげることがスタートです。

立たなくてもいい。寝なくてもいい。
いつもの椅子の上で、骨盤をゆらす1分。

朝・仕事中・トイレの前に、
骨盤を整えて「出せる体」にリセットしてみませんか?

Q&A

Q. どんな椅子でもできますか?

A. はい、背もたれ付きでもOKです。
柔らかすぎるクッションやソファより、やや硬めの椅子が感覚をつかみやすいです。

ワンポイント

「お尻の骨(座骨)を感じられる椅子」が理想的です。

Q. 背中がつい動いてしまいます…

A. 最初は背中も動いてOKです。
慣れてきたら、骨盤の動きだけを意識すると効果が高まります。

ワンポイント

背筋を“固定”するのではなく、「骨盤を中心にゆらす意識」が大切です。

Q. 呼吸は意識したほうがいいですか?

A. はい。吸うときに前傾、吐くときに後傾を合わせると、
腹圧のリズムが腸を刺激しやすくなります。

ワンポイント

“呼吸で骨盤が動く”イメージを持つと、内臓もよく反応します。

Q. どれくらいやれば効果がありますか?

A. 1分程度、10〜20回を目安に。
1日1回でも、便秘に悩む朝やトイレ前だけでも効果を感じる方が多いです。

ワンポイント

「ピンと張ったお腹がやわらぐ」感覚があれば、腸が動き始めた証拠です。

Q. 椅子から立ち上がるときも影響しますか?

A. はい、体操後は骨盤が整っているため、立ち上がる動きそのものが腸に刺激を与えるようになります。

ワンポイント

ハンモック体操のあとは「スッと立てる感覚」にも注目してみてください。